創業以来
松本の街とともにあり
その変化を見守りつづける
洋食屋「おきな堂」
姿勢 = POLICY
歴史 = HISTORY
風景=SCENE
3つの視点から
おきな堂をご紹介します
POLICY
文化と芸術の街・長野県松本市
中心部を流れる女鳥羽川沿いに
人々の憩いの場・四柱神社と
向かい合うようにして
私たち「おきな堂」はあります
身近で手に入る食材を使い
一つひとつの手間を怠ることなく
日本独自の文化である「洋食」本来の味を
お客様にお届けする
食と味のあるべき姿を
決して見失うことのない洋食店として
私たちは自らをあえて
「時代遅れの洋食屋」と呼びながら
皆様の「当たり前」でありつづたい
そう願っています
HISTORY
松本上土通りの菓子店「翁堂」から、昭和8年に「翁堂喫茶部」として独立。翁堂創業者・木内象次郎の長女・とし路と、その夫・安之助が初代オーナーを務める。樹齢200年の木を通し柱とする木造3階建の店舗を建築現在の建物は当時のまま。
昭和32年に安之助が逝去。長男・章皓が2代目を継ぐ社名「翁堂喫茶部」を、現在の「おきな堂」に改名。喫茶中心のメニューから、独立当初からあったカレー・ハヤシ・ポークソテーなどの洋食メニューを充実させて、路線を「喫茶店+洋食」から「洋食店+喫茶」へ、徐々にシフトしていった。平成10年にはイタリアで知り合ったシェフ・ロベルト氏の指導の下、手打ちパスタをはじめとするイタリアンメニューも導入。
平成17年より、章皓の長男・伸光が3代目を継ぎ、現在に至る。
SCENE
1階
モスグリーンの真四角なイス。使い込まれてところどころ剥げた赤いテーブル。格子状のタイルで敷き詰められた朱色の床。天井は高く、陶器のランプシェードが下がり、店内には、一日中、ジャズやクラシックが流れる。「古さ」は「過去のもの」。でも、使い手の思いと使いかたによって、「今なお愛されるもの」にもなる。
2階
女鳥羽川や向かいの四柱神社の様子が望むことができる。春には桜が舞い、川向いの縄手通りを観光客が散策している。秋に訪ねると、窓辺の樹々になった柿をついばむ鳥たちを観察できた。食事は「栄養を摂る」だけが大事じゃない。その食事をどんな景色のなかで食べるのか。「豊かな食の風景」も、おきな堂が提供したい商品の一つ。
キッチン
シーズンや週末、1・2階のフロアはあっという間に満席になる。おきな堂のメニューは多種に渡る。さまざまなオーダーが数多く入る。そんなおきな堂の毎日とその味を支えるのが、このキッチン。長年仕えるシェフと、洋食本来の味を学ぼうと調理に向かうスタッフたち。キッチンに一足踏み込むと、彼らの日々のすべてが隅々に染み込んでいた。
従業員
「古さ」や「歴史」を語る店ならいくらでもある。おきな堂のさらに特筆すべき魅力は、従業員の存在だ。従業員同士は「家族」のように、でもそれぞれが「個性的」に働く。おきな堂の長い歴史は、働く彼らの自由を大らかに見守る。それが、お客様への、丁寧なサービスや行き届いた気配り、ユーモアを交えた会話、素直な笑顔になる。